テラヘルツ実験用ユニット
1.装置概要
本製品は、弊社THz分光機TeraProspectorをベースとした実験ユニットです。
使用する光学部品および制御部品は、TeraProspectorに搭載しているものと同等のものを使用しております。
実験用ユニットですので、防振ユニット上への光学部品ユニットとCONTROL UNITに搭載された制御ユニットおよび制御用PCから構成されており、測定に支障のある水蒸気除去に関しては、お客様にて乾燥空気およびカバーをご用意いただきます。
ご予算に応じた機能選択が可能なユニットです。
2.製品仕様
測定方式 | THz-TDS(Time-Domain Spectroscopy) |
計測信号 | 電場強度の時間波形 |
出力データ | 透過/反射スペクトル(オプション)、複素屈折率、複素誘電率(解析プログラム使用) |
測定帯域 | 40GHz~4THz以上(カットオフ周波数) |
周波数分解 | 7GHz以下 |
ダイナミックレンジ | 50dB以上(パワースペクトル:最大値) |
フェムト秒パルスレーザ | 中心波長780~800nm付近、パルス幅100fs以下、強度0.5nj/pulse以上、繰り返し40MHz以上 |
使適用温度環境 | 18~28℃の範囲内で恒温(±1℃以内) |
制御用PC | Windows 7(32bit版)の動作条件を満たすコンピュータ 制御機器との接続に優先LANおよびUSBポートが各1ポート以上必要です。 |
ソフトウェア | 測定用ソフトウェア、解析用ソフトウェア |
外形寸法/重量 | 約700(W)×700(D)×165(H) 約40kg (CONTROLL UNIT、配線、突起等は含みません) |
電源 | AC100V (50/60Hz) 10A |
3.機器構成
DETECTOR UNIT
テラヘルツ波の検出用ユニットです。
- アンテナホルダユニット(検出用PCA、Si超半球レンズ、取り付け用フォルダ)
- 楕円鏡
- 平面鏡
- IV AMP(PCAからの検出電流増幅用)
EMITTER UNIT
テラヘルツ波の発振用ユニットです。
- アンテナホルダユニット(発振用PCA、Si超半球レンズ、取り付け用フォルダ)
- 楕円鏡
- 平面鏡
- バイアス変調回路(PCAへの変調電圧印加)
SAMPLE STAGE UNIT
各種試料測定ユニットの取り付け用ステージベースです。
単一試料ホルダ、弊社製の自動試料搬送ユニット(透過および反射)が搭載可能です。
DELAY STAGE UNIT
MITTER用PCAのテラヘルツ光励起用レーザとDETECTOR用PCAの検出用レーザの時間遅延を発生させるための光路長遅延用ステージユニットおよび手動による光路原点調整用サブステージを搭載したユニットです。
CONTROL UNIT
御用部品のユニットです。
必要な制御部品を簡易ラックに搭載しております。
但し、パソコンに関してはユニット外に設置されます。
- 制御用PC
- DC電源
- DELY STAGEコントローラ
- RS232C-LANコンバータ
- その他
オートアライメント機構
オートアライメント機構は、PCA(光伝導アンテナ)に照射するレーザ光の位置を、テラヘルツ信号強度が最大になるよう自動補正する機構です。
防振UNIT
1.~2.項の光学ユニットを搭載するベースユニットです。
※ユニットに使用しております機構部品は、単体にても販売しております。
また、お客様のご要望にお応えした部品の製作も致します。
詳細につきましては、お問い合わせください。
アンテナ素子ホルダーUNIT(LT-GaAs光伝導アンテナ付)
AHH26-XXX
1.主要部品
品名 | 仕様 |
ホルダー | 外形寸法:45(W)×40(D)×58(H)mm (Dは、取り付けベースの寸法です) |
Siレンズ | φ26mm中心厚16.51mm超半球Siレンズ |
アンテナ | ダイポール、ボウタイ、ストリップライン |
SMAコネクタ | TMA5103-10 (メーカ:多治見無線電機) |
2.外観
マッピング用試料搬送ステージ(X, Y, Z軸対応)
1.型式
本器は、テラヘルツ分光測定にて対象試料の分布測定用にX, Y, およびZの3軸駆動用のステージユニットです。対象試料のサイズ、重量、測定範囲に応じて、最適な駆動システムを選択、ご提供いたします。ご要望に応じて、各種メーカの移動ステージにて設計、製作いたします。
テラヘルツ解析用ソフトウェア
THz AnalysisはMicrosoft Windows XP及びWindows7上で動作する、分光分析を目的とした解析ソフトです。主として、テラヘルツ分光装置およびFTIRで測定したデータを対象としています。
1.THz Analysisの概要
THz Analysisの主な機能を次に示します。
- ファイル機能 データファイルの保存・読込み、印刷などを行います。
- 編集機能 スペクトルデータのファイル間制御およびプロパティの設定を行います。
- 表示機能 ツールバーの表示、グラフの軸制御などを行います。
- データ処理機能
- ウィンドウ機能 ウィンドウの整理を行います。
- ヘルプ機能 プログラムのバージョン情報を表示します。
2.取扱いデータ
取扱いデータとしては、基本的に以下の4種類に分類され、それぞれの属性を管理して、適切なデータ処理を行っています。
- 測定データ 「時間波形」または「インターフェログラム」
- 測定したスペクトル 「シングルビームスペクトル(振幅/位相)」
- 解析したスペクトル 透過率/反射率/吸光度/複素屈折率/複素誘電率など
- その他のデータ
3.TDS専用機能
本プログラムをインストールすると、THz Analysisの基本機能に加えて以下の機能が利用できるようになります。
複素屈折率/誘電率/伝導度 透過/反射測定における試料の複素屈折率、複素誘電率、複素伝導度を計算します。