非破壊・非接触で、パワー半導体の電気特性を計測

4インチ・6インチウェーハの電気特性の計測を非破壊・非接触で実現しました。原理的には、全ての半導体材料へ適応可能です。
テラヘルツ分光測定にエリプソメトリの技術を導入した新しいテラヘルツ分光装置です。
反射光学系の採用により、不透明な材料の測定に最適です。

4インチ・6インチウェーハ測定用のマッピングステージを標準搭載し、半導体ウェーハの非接触・非破壊検査を実現しました。

SiC基板の分布測定

SiC基板のオリフラと色の濃い部分が「キャリア濃度の違い」として検出されます。

GaAsエピ基板の測定結果

パラメータ n型(ドープ量:4×1018cm-3) p型(ドープ量:1×1018cm-3)
キャリア濃度N(cm-3) 4.48×1018 1.15×1018
緩和時間(s) 8.47×10-14 2.51×10-14
移動度μ(cm2/Vs) 1885 130
抵抗率p(Ω・cm) 0.74×10-3 0.042

得られたキャリア濃度はホール測定の結果と±10%の誤差で一致しています。

共同開発:大阪大学 萩行研究室での測定結果

電磁波を用いた分光計測手法で

テラヘルツ分光とは、光と電波の境界の周波数であるテラヘルツ(THz)の電磁波を用いた分光計測手法です。
Tera Evaluatorは、光と電波の境界領域という、今までとは取り扱いが異なる電磁波の帯域を取り扱う新しい分光装置です。電磁波パルスの電場強度の時間波形を計測することで、電場強度と共に位相情報も同時に計測します。
リファレンスとサンプルでの時間波形の違いを解析することにより、サンプルの複素誘電率(複素屈折率)の周波数依存性を得ることができます。

製品仕様

測定方式 THz Time-Domain Ellipsometry
計測信号 電場強度の時間波形
出力データ エリプソリックパラメータ、複素屈折率/誘電率/電気伝導度
(解析プログラム使用)
試料配置 水平配置(測定面:上面)
測定帯域 1~3THz以上(標準試料による出力範囲)
フェムト秒パルスレーザ

中心波長780~810nm付近、パルス幅120fs以下
(※外部からの導入も可能です)

制御用PC

Windows OS(バージョン10以上)の動作条件を満たすコンピュータ
Tera Evaluatorとの接続に優先LANが1ポート、USBが2ポート以上必要です。

ソフトウェア 測定用ソフトウェア、解析用ソフトウェア
外形寸法/重量 W732×D585×H540mm、約125kg(※配線、突起等は含みません)
電源 AC100V(50/60Hz) 10A(但し、レーザー用に別系統の電源を推奨します)

※販売形態・オプションについては別途お問い合わせください。